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資金調達コンサルタントが集計した「2018年のICOトレンド分析」

ICO 社員BLOG

2018.09.19
資金調達コンサルタントが集計した「2018年のICOトレンド分析」

はじめまして。SBI CapitalBaseコンサルタントのフィリップです。

SBI CapitalBaseでは、ICOを検討している企業様に対して、2017年11月からICO相談会を定期的に開催しています。

おかげ様で、想定していた以上にたくさんのお問い合わせをいただき、これまでに100社を超えるご担当者様からのご相談をお受けしました。

日本のICOについてはまさにルール整備の真っただ中で、2018年9月時点では日本国内でのICOは実施できない状況ではありますが、今後ICOによる資金調達を考えている皆様のプロジェクト推進のお役に立てるよう、一旦ここで約9か月間の実績を整理しつつ、2018年のトレンドを振り返ってみたいと思います。

ICO相談件数の推移

具体的な件数は割愛させていただきますが、月別の相談件数は2018年2月が最多でした。日本国内での仮想通貨取引量がピークを迎え、比較的ポジティブなニュースが多く流れたのが2017年11月~12月頃でしたので、そういった時流に乗ってブロックチェーンの活用について積極的に検討を行い、相談に来られた方が多かったのかもしれません。

2018年 SBI CapitalBase ICO相談会 相談件数推移(筆者作成)

また、この時期は、世界中の仮想通貨取引において日本が占めるシェアが高かったこともあり、国内のみならず、海外からのご相談も数多くいただきました。月間の案件数の半分近くが海外のお客様という時期もあったほどです。

2018年5月以降は仮想通貨ブームも一息つき、相談件数自体は減少しましたが、それでもご相談のお問い合わせは今も変わらず途切れません。また、最近いただく案件の多くは、ブロックチェーンやトークンを利用するメリットをきちんと整理されており、時間の流れとともに、ICOについてしっかりとした知識を身につけた方からのご相談が増えてきていることも実感しています。

地域別ICO相談件数

次に、相談件数を国別で見てみたいと思います。やはり一番多いのは日本の企業やプロジェクトからのご相談ですが、中華圏(台湾・香港含む)、アメリカ、ヨーロッパと、世界各国から「日本でICOをしたい」というご相談をいただきました。

2018年 SBI CapitalBase ICO相談会 地域別件数(筆者作成)

地域ごとの傾向としては、日本や中華圏は、自社の既存サービスへの活用やDappsなどのアプリケーションレイヤーの相談が多く、アメリカやヨーロッパは、独自のブロックチェーンやステーブルコインの開発などのブロックチェーンレイヤーの相談が多かったという印象です。

業種別ICO相談内容

続いて、ICOの相談を受けたプロジェクトの業種を整理してみます。グラフをご覧いただくとわかるとおり、非常に幅広いジャンルでICOの活用が検討されています。

一番多いのはブロックチェーン関連サービス(インターオペラビリティを実現するプロジェクトなど)、次いでエンタメ・ゲーム関連となっています。これらの業界は、もともと情報がデジタル化されていたり、すでにコミュニティが形成されていたりする(もしくは今後形成しやすい)ことから、トークンの活用がサービスの活性化につながる可能性が高い分野と言えそうです。

2018年 SBI CapitalBase ICO相談会 業種分布(筆者作成)

もちろん業種によってICOの可否や向き不向きを私たちが判断することはありませんが、ブロックチェーンやトークンエコノミーの導入のしやすさや検討すべき点が異なりますので、コンサルに要する時間やプロセスについては、そのプロジェクトによって様々です。

ICOトークンの種別分析

最後に、ICOを行う際に発行するトークンの種別を見ていきます。

2018年 SBI CapitalBase ICO相談会 トークン種別(筆者作成)

配当型トークンとは、「プロジェクトの利益配分を受け取る権利を持つトークン」と定義しています。SBI CapitalBaseのICO相談会がお受けしてきた案件のうち、約16%が配当型トークンに該当します。

配当型トークンは、その性質から、「資金決済に関する法律(資金決済法)」で定義される仮想通貨交換業の規制だけでなく、有価証券として「金融商品取引法(金商法)」の規制対象にも該当します。

その中でも、株式や不動産等の既存の資産をトークン化して資金調達を行う、もしくは流通させる手法は、「TAO(Tokenized Asset Offering)」とも呼ばれ、新たな資金調達方法として注目されています。

SBI CapitalBaseも、この仮想通貨業界の新たなトレンドに対して情報を広く収集しつつ、日本における配当型トークンを用いた資金調達をサポートしていきたいと考えています。

今後への期待

ICO相談会を開始した当初は、プロジェクトの推進というよりも、ブロックチェーンを使うこと自体を目的としてしまっている案件が散見されました。しかし、ブロックチェーンは、それ自体で問題を解決するものではなく、あくまでもひとつの手段に過ぎません。

仮想通貨ブームが落ち着いた今は、抱えている課題をしっかり把握・分析し、ブロックチェーンやトークンを使う意味があるのかをきちんと吟味した上でのご相談が増えてきています。私をはじめSBI CapitalBaseのコンサルタントたちは、そういった新しいプロジェクトやご担当者様との出会いを、とても楽しみにしています。

SBI CapitalBaseは、日本におけるICOの規制動向も引き続き注視しつつ、シード・アーリーステージ企業の資金調達ニーズに対応できる、ICO以外の新たなサービスも複数検討しています。

資金調達を検討中の事業責任者・財務責任者の皆様は、ぜひお気軽にお問い合わせフォームからご連絡ください。弊社コンサルタントがご相談内容を確認し、順次ご連絡を差し上げます。